同銘柄の、量り売りの豆とパックコーヒーとで違いを検証してみた
京都に本店のある小川珈琲、その看板商品にオーガニックハウスブレンドがある。
喫茶でも飲めるし勿論量り売りの豆の販売もしており、また直営店や通販限定でパックコーヒーも販売している。
今回は量り売りの豆とその同銘柄のパックコーヒー、その二つに違いはあるのかどうか、ハンドドリップで検証してみた。
焙煎日は恐らく違うだろうし、そもそも農作物なのでそう言った違いは当然加味する。
使用器具はカリタのサーバー1×1の銅製ドリッパーと、ペーパーは同メーカーの茶色のものを使用。
湯温は90℃、抽出量は180g、粉料は13gと、その辺りの条件は全て揃える。
・量り売り
まず豆の状態です。
次に粉の状態です。
今回一番注意した点は挽き目。パックコーヒーの方は工場で挽かれているので、そちらの方の粒度と変わってしまっては検証にならないです。
粒度の確認は目視になってしまうが、写真の状態でドリップを開始。
結果、抽出量は182g、抽出時間は2:30です。以下、5段階評価です。
(1~5で、”3”を丁度良いとしている。)
フレーバー | 4 |
酸味 | 3.5 |
ボディ、コク | 3.5 |
アフター | 3.5 |
甘さ | 3.5 |
苦味 | 3 |
TDS | 1.23 |
※もともとオーガニックハウスブレンドはよくある純喫茶などで提供されるスタンダードなブレンドと比べると、比較的ライトである。大変バランスが良いと言える。
コメント
量り売りの豆では酸味、苦味のバランスがよく、アフターにも心地の良い甘さと苦味が口の中に残る印象だった。
ボディ感も丁度良い。
全体的にバランスは良かった。
・パックコーヒー
続いてはパックコーヒーの方です。粉の状態から。
どんなパックコーヒーでもそうだが、粉はサラっとしている印象。工程で微粉などはある程度取り除いているのだろうか?そのせいなのだろうか。
それではパックの粉をドリップしてみます。
結果、抽出量182g、抽出時間はこちらは2:25と少し早めに落ちました。
量り売りの豆 | パックコーヒー | |
フレーバー | 4 | 4 |
酸味 | 3.5 | 3.5 |
ボディ、コク | 3.5 | 3 |
アフター | 3.5 | 3.5 |
甘さ | 3.5 | 2.5 |
苦味 | 3 | 3 |
TDS | 1.23 | 1.24 |
コメント
パックコーヒーの方は、香りの時点で明るかったのだが、別の言い方をすれば少しツンとした酸味を想起させるような香りがした。
飲んだ印象もやはり酸味が立っており、ボディ感はややライト。
アフターは短く、少し渋さが残る印象だった。
まとめ
パックコーヒーのコメントにはややネガティブなワードが並んでしまったが、今回量り売りの豆とパックコーヒーとの違いを確認したかったという点では、ほぼ遜色ないクオリティだったと言えると思う。
量り売りの豆にも厳密に言えば調子の良い時もあれば悪い時もあるし、パックコーヒーでもそうだろう。
初めにも前置きしていたが、そう言った振れ幅も加味するとパックコーヒーでも十分にオーガニックハウスブレンドの個性を感じ取ることが出来た。
因みに、それなら店頭で挽いてもらったものとも違わないのかと言われると、違う。
パックコーヒーにはその状態で品質を保つ工夫が袋にされているので、店頭で挽いた豆を真空にしてもらったところで後者ではやはりエイジングは進んでいく。
その人その人のコーヒーを飲む頻度や、ライフスタイルに合わせて選んでいけると良いだろう。