カリタ「ワンタッチ・ドリッパー」を使ってみた
昨今、ドリップパックと言うコーヒーがありますね。カップに引っ掛けて、そのままドリップしてコーヒーを抽出出来るというものです。
いろんなメーカーが販売していて、写真のように袋の上部を切り取ってドリップを始めるものが主流ですが、こういったタイプでパックのみを売っているのはご存知でしょうか。
例えばこれ、カリタの「ワンタッチ・ドリッパー」という商品で、パッケージにも書いてあるようにアウトドアなどのシーンも想定された、道具など最小限でドリップが出来るというものです。
今回はこれを使ったらどういった液体が抽出できるのか、やってみました。
まず中身のパックはこんな感じです。
そして立体にして引っ掛けるとこうなります。
それでは前回行ったパックコーヒーの検証のデータがあるので、通常のドリッパーで抽出した液体と比較してみたいと思います。
レシピは、まずはいったん書いてある通りに。
豆は、出先や自宅以外で使うと言ったケースが多くなるのだろうと考え、パックコーヒーの粉を使用。小川珈琲のオーガニックハウスブレンドのパックを使います。
レシピ通り粉料は10g、抽出量は140mlでやってみます。
湯温は90℃。
ではドリップ始めます。
全体がひらべったいので、均等に蒸らそうと思うとちょっと難しいかもしれません。
ドリップ中。2投目以降は、くるくるとやさしく回しながら淹れました。2~3投で終了です。
今回はパッケージに書いてあるレシピともう1パターン、粉料と抽出量を変え、粉量13gの抽出量180gでも行いました。
前者をA、後者をBとして、前回のパックコーヒーの検証結果とも並べてまとめたものが以下になります。
カリタのサーバーでドリップ | A | B | |
フレーバー | 4 | 2.5 | 2.5 |
酸味 | 3.5 | 3 | 3 |
ボディ、コク | 3 | 2.5 | 3 |
アフター | 3.5 | 2.5 | 3 |
甘さ | 2.5 | 2.5 | 2 |
苦味 | 3 | 3 | 3.5 |
TDS | 1.24 | 0.98 | 1.27 |
コメント
始めパッケージのレシピで抽出すると、口当たりがウォータリーでボディ感も弱い印象でした。
カリタのドリッパーでドリップした時の印象を本来のポテンシャルとして基準と考えると、全体的に一歩下がったような、ちょっと頼りのない印象だったのが「A」です。
そこで粉量13g、抽出量180gとドリッパーで抽出した時の条件に合わせに行ったのが「B」な訳ですが、そうすると水っぽさは無くなりボディ感は出たのですが、同時にネガティブな意味での苦味が前に出てきました。
アフターにもその苦味が残り続ける感じがしました。
まとめ
そもそもこういったものを使うシーンでは正確に粉料を測るとか、湯温がどうとか液量どうとか言わないと思われます。
カップに引っ掛けて粉をパックにササッと入れて、沸かしたお湯を注いでいってカップにコーヒーが出来上がった時点で完成です。
恐らく今回やっていた流れの中では、粉量12gくらいで液量は150gくらいが良い感じの着地点になるのかなって感じで、探そうと思えばこのパックにとっての良いレシピというのはあるでしょう。
けれどまず想定されているシーンがそうではない場合の方が多いでしょうし、それ以上に例えば山の中や小川のそば、いつもと少し違った人達とコーヒーを手軽に嗜めるという点で素晴らしいと思います。
出来上がりの液体に関してはそりゃ勿論ちゃんとドリップしたものと比べると差はありましたが、最後に良いなと思う点を記しておきたいと思います。
・場所を選ばず、お湯と粉とカップさえあればどこでも珈琲が飲める。
(アウトドアに限らず職場などでも、休憩中気分転換に良いかも)
・既製品のドリップパックと違い、好みやこだわりの豆をチョイスできる。
(世の中には携帯ミルもあるので、アウトドアに豆とミルを持っていくと、もう一段素敵になりますね)
・パック部分が液体に浸らない。
これは使ってみて気付けたことですが、ドリップパックはドリップが進行するにつれ構造上パック部分が液体に浸る作りのものが少なくありません。
これを気にする方が割とおられる印象ですが、このパックは写真のように恐らく最後までパック部分が液体に浸ることはないと思います。
※写真は180g抽出仕切るところです。
以上、カリタ「ワンタッチ・ドリッパー」を使ってみた感想でした。
コーヒーの抽出、ホントにいろんな形がありますね~。