自宅への業務用エスプレッソマシン導入記録③~ラッキーコーヒーマシンさんのショールーム訪問
先週は兵庫のDCSさんのショールームでVBMのマシンと、マッツァーのグラインダーを見に行ってきました。そして今週の月曜日(2020年11月9日)、今度は大阪のラッキーコーヒーマシンさん(以下ラッキーさん)のショールームへ。リネアミニと色々なグラインダーを見せて頂きに行ってきました。
リネアミニについて
まずはリネアミニの感想から。一言で言うとやはり申し分ありませんでした。
なにせJLACファイナリストのお墨付きも頂いているくらいなので当然ですよね。抽出も大丈夫、スチームの圧力も大丈夫です。
抽出時の音に関しても、機械が動作するのであればこれくらいの音はするだろう、と言うレベルで”音が大きい”、”うるさい”とは感じませんでした。(ショールームは静かな環境でした。)
その後で、エスプレッソマシンではないのですがBONMACの業務用コーヒーマシンでバイブレーションポンプの作動音を聞かせていただきました。
ブブブブという振動音は「これか」といった感じ。スゴく大きな音という訳ではないのですが、初見の人は「これ大丈夫な音?」と思うかもしれないですね。あとバイブレーションポンプは味を追い込んでいく作業がやはり少し難しいと言う声もあったり・・・。要は資金があった場合に、敢えてバイブレーションポンプのマシンをチョイスするケースというのは相当少ないのだろうという事だと思います。
少し気になった点は、自分のスチームの仕方ではハンドル部分にピッチャーを持っている左手がぶつかってしまってスチームしにくかったのですが、それはやり方次第でどうとでもなります。
正直見れるのであれば、ロケット社のジオットクロノメトロやECMのシンクロニカなど、見たいマシンはまだまだあります。
だけども自分の主義、美学、こだわりですが、可能な限り自然と繋がっていった先で決めたい。もっと極端に言えば、ネット通販や海外から直接自分で買い付ければ、同じものでもいくらでも安くで買う事だって出来ます。けれど既に今の時点でも色々な人の協力でこれだけの事が出来ているし、そう言ったストーリーも最終的に購入したマシンたちに乗ると言うか。。
自分にとっての利点だけで行動して手に入れていきたくないという感じでしょうか。血が通っていないという感じがするんですね。なので多少高くなったとしても、もっとベストは他にあったとしても、良いんです。納得出来る関係性から揃えていきたいなと思うわけです!
ラッキーさんで見たグラインダーたち
さあ、では後はグラインダーです!
マルケニッヒ E65S
・良い点
静か!
豆を挽いている時は勿論相応の音がしますがその時の事ではなく、使っていない時です。マシンは刃が熱を持つので冷却させるためのファンが付いている物も多くあります。
このE65Sは良いのか悪いのか、対策がされているのか分からないのですが、ファンが回る音がなく使っていない時は無音です。静かな部屋に置いておくのにはとても良いなと思いました。
静電気除去OK
静電気もなく、サラサラとドーシングが出来ます。
メッシュの変化も速い
メッシュを変更した際、割と早くに変わってくれる印象でした。
・気になった点
時間設定が0.1秒単位
カタログなどを見ているとコンマ2桁までで調整出来るような写真もあるのですが、0.1秒単位だと思います。仮にコンマ2桁の位で調整できたとしても、恐らく0.05単位の様です。
この様にカタログなどには0.00sとあったりするのですが、実際に触っていたり取説を見る限りは0.0sまでだと思われます。
メッシュ調整が無段階でない
この様なメモリが付いているのですが、メモリ毎にカタカタと手応えがあります。しかも結構硬いので、慎重に変えないと回しすぎてしまいそうです。
メンテナンス性はまあまあ
掃除はしやすい方だと思います。動画などもよく出ているので、やれそうな範囲です。
・全体の印象
全体的に可もなく不可もなく、と言った印象でした。いやそう言ってしまうのは違いますね。とても優秀なグラインダーだと思います。
ただ何というか、目立たない。印象に残らないと言う事なんです。
マルゾッコ Volcanik electronic
こちらはマルゾッコのグラインダーですが、中身はマッツァーのコニーと同じだそうです。なのでグラインダーとしての性能は大丈夫なのでしょうね。こちら、気になったポイントが先に上がってしまったので、性能等の深追いはしませんでした。
・気になった点
デザイン
好きな人は好き、映える店には映えると思います。手塚治虫の漫画に出てくるロボットのようですね。
初め見たときは、「デカイな!」と思いました。
メッシュ調整のハンドルが固め
ホッパーの下にドラえもんのしっぽのようなレバーが付いていて、これで無段階に調整できます。
ただ、これが硬かった。硬いと繊細な調整が難しいです。
恐らく油を注したりメンテナンス次第なのかもしれないですが、動きすぎてもいけないですしね。。
ファンの音が大きい
今回マシンにしても何にしても静音性を結構気にして選んでいるのですが(自宅室内での使用の為)、少ししてから気付いたのですがファンの音が結構気になりだしました。その時点で、自分は候補からは外してしまいました。
・全体の印象
実際に店舗で使われている所も見た事がありますし、勿論素晴らしいグラインダーであると思います。ホッパーの取り外しもしやすかったのですが、取説を見ると刃の清掃を行う場合メッシュ調整用のレバーを回して外さなければならないようです。
一切メッシュを触ることなく清掃を行なう事が出来るグラインダーがあるので、少しウィークポイントでしょうか。
この唯一無二のデザインを求める場合にのみ、価値があるのかなと思いました。
ANFIM SCODY-Ⅱ
日本ではあまりメジャーではないようですが、海外では良く使用されていると言う事です。実際いろいろな写真を見ていると割と目にします。こちらも下記の理由により、あまり深掘って行くことはしませんでした。
電子音が気になる
また音の話なのですが、電化製品から聞こえてくる”ピーーーーーー”という音。分かりますかね。たまに外食した時に使用されているカセットコンロとかから聞こえてくる事もありますが、高周波な音。
あの音が絶えずなっており、こちらも人によっては聞こえなかったり場所次第ではなんの問題も無いことだと思うのですが、個人的には候補から外さざるを得ませんでした。
逆に言いますと、こう言った事はネット上の情報だけでは中々行き着かない点だと思います。実際に物を見ておくというのは、非常に重要だなと感じました。
まとめ
よってヴォルカニックとアンフィムは早々に候補から外れたのですが、判断が難しいのがE65Sです。
何より静かなんですよね。豆を挽いている時の音も恐らくE65Sの方がマッツァーのグラインダーより静かです。ただファンが回らないのであれば、熱問題などはどうしているのか少し気にはなりますが。けれど自宅で個人で向き合うレベルであればどんどん豆を挽くわけではないので、そんなに気にしなくてもイイのかな?
メッシュ調整が少しダイヤルっぽかったり、タイムの設定もマッツァーほど細かくは出来ません。
けれどもどれだけ細かく設定できても、結局大事なのはバスケットに入った粉量です。グラインダーによってはその粉量まで測ってくれる物もあるそうですが、そうでないのであれば設定を信じるのではなくあくまでも最終的にバスケット内に積んだ粉量を計らなければなりません。
刃の回転制御が時間で管理されている以上、挽かれる豆の量に必ず誤差は出るので、そこまでシビアに設定出来る必要は無いっちゃないと思います。
そもそも少し前のグラインダーはそんなに細かく設定できなかったですし、更に前、ドーサーから落としていた時なんて手動ですから。いかに正確に粉量を積むかも、バリスタのスキルだった訳ですね!
またメッシュ調整においても、無段階で調整出来ればそりゃイイのですが、それもそもそもメッシュってそんなに頻繁には変えません。何故なら場合によってはメッシュを変えることで、沢山の豆を消費してしまうからです。
よって細かく味を追い込んでいく時は粉量で調整するので、別段無段階でなくても大丈夫と言って良いのではないかと思います。つまり、結局バリスタの腕前なんですよね。
後は、これ結構大事じゃないかなと思うんですが、そのグラインダーでとにかくただただ豆を挽きたいってくらいの気持ちにさせてくれるのか。やっぱりそのグラインダーがある事でワクワク出来た方が良いと思うんです!
もう眺めているだけで満足出来る。
そのグラインダーを動かしたくってたまらない。
値段の問題も当然あるけれど、そういうところ、大事ですよね~。