珈琲器具

ハリオのドリップスケールと、メタルドリップスケールとの比較

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まず初めに、”ドリップ専用のスケールって何なの?”って所を押さえておきましょう。

スケールって計りの事ですが、例えば普通のキッチン用の計りと何が違うのかって言うと、重さを計るという点では何も変わりません。小数点以下までちょっと細かめに見れるようになっているくらいですが、キッチン用でも小数点以下まで計れるものは多いと思います。

我が家のキッチン用のスケール



一番の違いは、タイマーが付いているという点です。蒸らしの時間や抽出の工程の中で、時間の管理は大事になってきます。スマホでも時間は測れますが、スマホを濡らしたくなかったり、案外傍に置くには邪魔だったりします。

つまりドリップ専用のスケールと言えば大体が、重さを細かく計れて、タイマーも付いていると言った代物になってきます。

左側がタイマーの表示。右側が重さの表示です。



ドリップ専用のスケールも、高価なものなら何万円もしてきます。
それに比べると今回のテーマであるハリオのドリップスケールVST-2000Bならネットで4000円前後、メタルドリップスケールVSTM-2000HSVなら8000円前後で購入できます。(上の写真はメタルドリップスケール)

ですが4000円だって計りのカテゴリーの中では安くはないです。それに、この2つ似ていながら、片方の値段は更に倍ほど変わってきます。
なので今回両者を比べる機会があったので、いったいその違いはどれほどのものなのか、見てみることにしました。



見た目のデザインから

まず初めに、どちらも時間や重さを測定する際の機能や性能に関しては、大差はありません
なので外観など、明確な違いに関して見ていきます。

ドリップスケールVST-2000Bは全体がマットな黒のプラスチック製。それに対しメタルドリップスケールVSTM-2000HSVは計りの部分がステンレスの削り出しになっていて、ボディは艶のあるプラスチック製です。

VST-2000Bの方はカジュアルな感じがしますし、VSTM-2000HSVは少しリッチな感じがします。

大きさは、僅かにプラスチック製のVST-2000Bの方が大きいですね。



液晶のバックライトの有無

今回外観のデザインに含まれて大きな違いになると感じるのは、液晶です。メタルドリップスケールVSTM-2000HSVの方は、バックライトが有ります。VST-2000Bの方はバックライトはありませんが、勿論こちらも問題なく使えます。

見やすさという点で大差はありません。

バックライトがある方が、やっぱりカッコ良さは上ですね。

窓際

室内(照明有り)

室内(照明無し)

3枚目の様な状況でドリップをする事は無いでしょう。

反射光に対してですが、メタルドリップスケールの方がボディに光沢がある分光を反射させてしまいます。しかし光を受ければどちらにしても表示は見にくくなるので、ドリップする場所などを考えた方が良いと言う事になるでしょう。バックライトがあるから見やすくなると言う事はありませんでした。



メタルドリップスケールの方は、計量板の取り外しが可能

続いての違いは、メタルドリップスケールの方は計量板が取り外しできるという点です。こまめに清潔を保つには良さそうです。

計量板を取り外したところです。左へひねって取り外すと言った固定法なので、普段使いで外れる事は無いでしょう。計量板自体にも以外と重みがありました。



側面(メタルドリップスケール)


側面(ノーマルのドリップスケール)



因みにどちらも、側面から水が入ってしまうのは良くありません。
以前VST-2000B(ノーマルの方)を使っていた時ボディを濡らしてしまい、液晶表示が薄くなってほぼ見えなくなった事がありました。しかし電池を抜いて、逆さまにして何時間かおいておいたら、また問題なく使えるようになったという事はありました。



電池駆動か、充電式か

最後のポイントは、電池式なのか充電式なのかという点です。

背面にUSB充電ポートがある



VST-2000Bは電池駆動で、単4電池2本です。電池が少なくなってくると、”Lo”と表示されます。

メタルドリップスケールVSTM-2000HSVの方はUSBによる充電式で、USBの規格はmicro USB type-Bです(ケーブルは購入時に一緒に付いてきます、ただしケーブルのみなので、充電するにはアダプター部分かPCが必要です)。




ここで考えてしまうのは、電池は交換すれば良いけれど、内蔵バッテリーの場合いつか使えなくなってしまうという点です。ではどのくらい使えるのか?計算してみたいと思います。

仕様では、連続使用時間は80時間。繰り返し充電可能回数が500回とあります。
淹れ方にもよりますが、大体長くても1回の抽出は5分程度でしょう。多く見積もって倍の10分が1回あたりの平均使用時間とします。

使用頻度は1日2回とし、毎日使用するものとしてみます。
そうすると1週間では20分×7日で140分、充電が100%から使用したとして80時間を使い切るには4800÷140=34.3なので、34週間使用出来る計算です。1ヶ月の平均を4.3週間とすれば、34.3÷4.3=7.98で、およそ一回の充電で8ヶ月は使えそうです。

毎日使っても8ヶ月に一回の充電で、更に500回充電可能となっているので・・・何の問題もなさそうですね。





総評

今回比較したポイントは、以下の点になります。

  • 見た目のデザイン
  • 液晶のバックライトの有無
  • 計量版の取り外し
  • 動作様式

これらの点を見ていった時に、もし自分が誰かにどちらかを勧めるとするなら、ノーマルのドリップスケールVST-2000Bを勧めるかなぁと思いました。理由は以下です。

外観に対して思うこと

まず見た目のデザインですが、両者を比べればメタルの方がスタイリッシュではありますが、計量板部分が指紋などで汚れてくると直ぐに拭いておかないとだんだんとれにくくなるなど、気になる方もおられるかもしれません。
ボディも光沢があるのですが、その分汚れも目立ちやすく感じます。そして汚れや指紋を拭き取ろうとする度に、スケールが起動してしまいます。

ノーマルのドリップスケールの方が、気軽に使えるなと感じました。


バックライトは必要?

バックライトは、あってもなくても使用上の支障はないです。好みやこだわりの範囲になってきます。


計量版は取り外せたほうが良いのか?

計量板の取り外しとは隙間の掃除のしやすさの話になる訳ですが、そもそもそんなに汚れません。それでも使っていれば汚れてきますが、その時は綿棒等で拭き取れば大丈夫かなと思います。

少なくとも、外せるから頻繁に取り外して掃除するかと言うと僕の場合はしていないですし、取り外しが出来ることで何か使い勝手が良くなっていると感じる事も特にありませんでした。


電池駆動よりも、充電式の方がランニングコストは下がる?

充電式の方が電池を買ったりする必要はないのですが、僕は電池駆動の方が良いかなと思いました。
理由は、電池駆動の場合”Lo”と出ても直ぐに電池を交換すれば済みますが、充電式の方は充電しなければなりません。

充電しながらの使用は推奨されていませんし、そもそも作業の位置関係的にも難しいのではないでしょうか。


その他

その他の点として、ノーマルのドリップスケールには底に滑り止めが付いていないのに対し、メタルドリップスケールの方には付いてくれていました。
これが結構大事で使い勝手に影響しており、滑り止めが有るか無いかだけで大分変わってきます。

ただ、滑って欲しくないのなら、裏に貼り付ける滑り止めは幾らでも売っているのですが。




まとめ

先に書き出した内容からしても、個人的にはもし両者のどちらを購入するかで迷うのであれば、ノーマルのドリップスケールVST-2000Bで良いと思いました。

上等のスケールを買うのなら、acaiaなどまでいってしまった方が良いと思います。


しかし普段使う道具はとても大事。部屋やお店の雰囲気などに馴染む馴染まないもあります。

  • 性能は変わらない
  • 計量板も外れようがなかろうが、実質どちらでも同じ
  • 充電式でも、一年に一度充電するかしないかの計算になるので、基本的にはどちらでも気にする必要はない

こう言った風に考えていると結局は、どちらのデザインで珈琲を入れたいかってところになってくるのかなと思います。どちらがテンションが上がるのか。

メタルドリップスケールの値段は確かにノーマルと比べると上がりますが、もしそちらの方が何だかワクワクしたりするのであれば、一回の外食分でその気持ちを買えるのであればとてもお買い得だと思いました◎


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